2005年 03月 02日
ニキ・リンコ サルトル
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今日は忙しく本はほとんど読んでいない。
あさ、
ニキ・リンコ、藤家寛子、『自閉っ子、こういう風にできてます!』を読了。
宮尾益知先生に勧めていただいた本。二人の自閉症者を、花風社社長の浅見淳子氏がインタビューする形式。ニキ・リンコは自閉症や鬱関係の書物の翻訳をすでに何冊も出しているので、自閉症に関心のある人のあいだでは著名。
非常に勉強になる本。最近は、自閉症の人の手記もたくさん手にはいるようになったが、身体感覚と言語使用の問題でこれ程わかりやすく説明してくれた本はない。内容そのものも、面白い。
特に印象に残ったのは:
1)こだわりは、モノへの「恋愛」である。
2)とにかく、定型発達(自閉症ではない人)のルールがわからないので、ルールを場面ごとにしっかり具体的に教えて欲しい。
という点。
他には、
サルトル、『出口無し』Sartre, Huis clos
を少しずつ読んでいる。三人の訳ありの死者が、冥途の手前の待合室でする対話。サルトルらしいシニカルな劇。なぜか中学三年2月に、何もわからずに読んだ『悪魔と神』と印象がかわらない。当時のことを思い出す。なにもわからないけれども雰囲気はしっかりつかんでいたのだろう。逆にいうと、哲学者としてのサルトルの思想は色あせてしまったかもしれないが(少なくとも自由論、実践理論はそう思われているし、私たちの世代では哲学研究者でもほとんど読んでいないだろう。私自身もしかりである。)、芸術家として或る独特の「気分」Stimmungを作り出す才能は評価され続けるだろう。
何冊か本が届いた。
ツヴェタン・トドロフのフェルメール論、『日常礼讃』
ダヴィンチの手記、
オウィディウス『変身物語』
あさ、
ニキ・リンコ、藤家寛子、『自閉っ子、こういう風にできてます!』を読了。
宮尾益知先生に勧めていただいた本。二人の自閉症者を、花風社社長の浅見淳子氏がインタビューする形式。ニキ・リンコは自閉症や鬱関係の書物の翻訳をすでに何冊も出しているので、自閉症に関心のある人のあいだでは著名。
非常に勉強になる本。最近は、自閉症の人の手記もたくさん手にはいるようになったが、身体感覚と言語使用の問題でこれ程わかりやすく説明してくれた本はない。内容そのものも、面白い。
特に印象に残ったのは:
1)こだわりは、モノへの「恋愛」である。
2)とにかく、定型発達(自閉症ではない人)のルールがわからないので、ルールを場面ごとにしっかり具体的に教えて欲しい。
という点。
他には、
サルトル、『出口無し』Sartre, Huis clos
を少しずつ読んでいる。三人の訳ありの死者が、冥途の手前の待合室でする対話。サルトルらしいシニカルな劇。なぜか中学三年2月に、何もわからずに読んだ『悪魔と神』と印象がかわらない。当時のことを思い出す。なにもわからないけれども雰囲気はしっかりつかんでいたのだろう。逆にいうと、哲学者としてのサルトルの思想は色あせてしまったかもしれないが(少なくとも自由論、実践理論はそう思われているし、私たちの世代では哲学研究者でもほとんど読んでいないだろう。私自身もしかりである。)、芸術家として或る独特の「気分」Stimmungを作り出す才能は評価され続けるだろう。
何冊か本が届いた。
ツヴェタン・トドロフのフェルメール論、『日常礼讃』
ダヴィンチの手記、
オウィディウス『変身物語』
by ojamo
| 2005-03-02 20:20