2018年 11月 20日
12.時間からポリリズムへ(リズム論1)
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フッサールにおいて内的時間意識の研究が特権的な位置を占めていたことはよく知られている。このことは超越論的な主観性へと遡行したときに最も原初的かつ疑うことができない内実が「体験の流れの内在的な時間形式」(『デカルト的省察』第11節、邦訳61頁)として残るという事情によるであろう。この時間形式が個々の現象を「すべて貫いて広がっている」(同)ことが、超越論的主観性が(デカルトのコギトのような)単なる抽象的な実体ではなく、具体的で豊かな内実を持ち探求領域となることの証拠なのだ。
意識の探求ではなく、複数の人たちのインタラクションである行為論へと舞台を移したとき、基盤としての時間は大きく姿を変える。
つまりリズム論となる。
by ojamo
| 2018-11-20 14:10