2018年 04月 30日
アルキエ、ミスライ
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暇に任せて仏語のスピノザ文献を読めるだけ読む。意外なことに(スピノザ研究で著名な)マシュレ、ドゥルーズ、マトゥロンではなく、アルキエが面白くてわかりやすい(マシュレの5巻本はまだ読めてないが)。
「まったくスピノザが何をいいたいのか分かんないし好きじゃないけど、とりあえず言ってることを真面目に受け取るとこうなるよ。でもこれって人間の経験とまったく乖離してるよね。」というのが大デカルト学者アルキエの晩年の作である黄色い本の主旨。緩みなく精緻に読み込んだ結果、スピノザの異様さが随所で浮き彫りになる。
あと日本ではほとんど読まれてない?ロベール・ミスライが好きで、3冊ほど手を付けており、今回授業で読もうと思ったのも彼がきっかけ。この人はサルトルやレヴィナスの悪口を言うが、読んだ印象は「明るいサルトルとしてのスピノザ」。スピノザを人間学として読むので、「スピノザ=宇宙人」説にたつ上野修先生と真逆の読み方。ざくっとつかんでるのでわかりやすいが、細部は甘いのはご愛嬌。
許容する解釈の振れ幅の大きさが大哲学者たるゆえん。『エチカ』は世界=神が自分で現象学的還元しているようなものなので、現象学的質的研究とは真逆であるがゆえに大いに刺激になる。
「まったくスピノザが何をいいたいのか分かんないし好きじゃないけど、とりあえず言ってることを真面目に受け取るとこうなるよ。でもこれって人間の経験とまったく乖離してるよね。」というのが大デカルト学者アルキエの晩年の作である黄色い本の主旨。緩みなく精緻に読み込んだ結果、スピノザの異様さが随所で浮き彫りになる。
あと日本ではほとんど読まれてない?ロベール・ミスライが好きで、3冊ほど手を付けており、今回授業で読もうと思ったのも彼がきっかけ。この人はサルトルやレヴィナスの悪口を言うが、読んだ印象は「明るいサルトルとしてのスピノザ」。スピノザを人間学として読むので、「スピノザ=宇宙人」説にたつ上野修先生と真逆の読み方。ざくっとつかんでるのでわかりやすいが、細部は甘いのはご愛嬌。
許容する解釈の振れ幅の大きさが大哲学者たるゆえん。『エチカ』は世界=神が自分で現象学的還元しているようなものなので、現象学的質的研究とは真逆であるがゆえに大いに刺激になる。
by ojamo
| 2018-04-30 23:09